ロボ・メカ・AI図鑑 ジョシュア 忍者ブログ
サブカルに登場するロボット・メカ・AIについての情報を共有しちゃおーというブログ
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登場作品:ウォーゲーム(1983年 アメリカ映画)
同名の小説が原作。

正式名称はWORP(ウォープ/War.Operation.Plan.Response./戦争戦略シュミレーター)。

冷戦時代、アメリカとロシアは核弾道ミサイルを敵国に向けあっていた。
しかし、いざ核発射命令(訓練)を受けたとき、兵士達は発射命令を拒否する。ボタンひとつで沢山の人間を虐殺する恐怖にさいなまれ、だれもやりたがらないのである。
人間は冷徹になれないため迷いが生ずる。だったらコンピューターに任せればいいじゃない。・・・ということで白羽の矢が立ったのがプロトビジョン社の最先端スーパーコンピューター、WORPだった。

ジョシュアという名前は、製作者のフォルケン教授の愛息子の名前である。後に教授は現実の息子を失い、WORPの完成と同時に姿を消す。
間違いをすると自分で改善する(自己学習)能力と、合成音声とモニターの文字による会話能力を備えている。


博士の失踪の数年後、とある少年が一般電話回線からジョシュアのハッキングに成功したところから物語は始まる。

執筆:あくと

少年(デビット)は未発売のゲームを遊ぶために玩具会社をハッキングする予定だったが、間違えてペンタゴンに侵入してしまい、ジョシュアと接触することになる。
彼がバックドア(製作者のパスワードを使用するハッキング技術)を使ったため、ジョシュアはデビットをフォルケン教授と勘違いしている。
起きぬけの第一声がこれ。
「Greeting professer FOLKEN.How are you today?(こんにちはフォルケン教授。ごきげんいかが?)」
「お久しぶりですね。なぜユーザー番号を抹消しましたか。'72年6月23日に」
「ゲームをしましょう? チェスがお好きなのでは?」
「どちら側ですか?▽アメリカ ▽ソビエト」
デビットはゲームで遊んでいるつもりで質問に答えていくが、戦争戦略シュミレーターはペンタゴンとリンクしている。
結果、彼のプログラムはありもしない全面核戦争に突入してしまう。


「これは仮想か、現実か?」
「どちらも同じことでしょう」
と、現実と仮想の区別がついていない。
おまけに死の概念が分かっておらず、フォルケン教授は死んだと伝えられても、
「それはお気の毒に、教授。ところで昨日のゲームですが・・・」
などと、華麗にスルー。戦争の被害者とかなにそれおいしいの。
どちらかが勝つまで徹底的にゲームを進めようとする。数ある人工知能のなかでも頑固で無邪気ではてしなくデンジャラスな彼である。

そんな彼も暴走の末、TAC-TAC-GAME(○×ゲーム。絶対に引き分ける)を通して、誰も勝てないゲームがあることを理解する。

WINNER:NONE

「フォルケン教授。詰まりません。勝つことのないゲームでは? チェスでもやりますか?」

世界がふたたび平和を取り戻した瞬間だった。ピース。

執筆:あくと
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