登場作品：フリクリ（アニメ/漫画）

ある日、主人公「ナンダバ・ナオ太」はベスパに乗った謎の女に出逢う。
その日からナオ太の周りには異変が起こり始める。
具体的には頭からロボットが出現したり。
そんな世界観の中で、第３話に敵として登場するのがこの「PS」である。

筆者：ホでヴ

謎の医療機器メーカー、MM（メディカルメカニカ）製のロボット。
フィリップ・スタルクのレモンスクイーザーの足をメスに変えたような形をしている。
ナオ太の友人、「ニナモリ・エリ」の頭から出現。
取り込んだニナモリ自体を武器にして戦う。
主人公側のロボット「カンチ」を見つけたとたん襲い掛かるので、カンチを壊すためにMMから派遣されたんだろう。
ニナモリの足を使って蹴りを入れまくったり、凄い勢いで追いかけてきたりと、なかなかのファイトを見せてくれる。
最後は変形したカンチによって、頭部にある目のような弱点を打ち抜かれ爆死。

ニナモリの頭からズルッと出てきて、天井に張り付いているシーン、
ゆら～っと揺れ動く様が不気味で、その後3本足でガガガガッと迫ってくるシーンは鳥肌が立つほどかっこいい。
ドアより大きいので、ドアを通ろうとする度壊してグイグイ強引に出てくる。
屋上に出たとき、目標を見失ってキョロキョロしているところは可愛いし、弱点を突かれ、口をガバッとあけるシーンは花が開花するように描かれていて、とても美しい。
問題は開いた口の中にカレー弁当が落っこちてから。
弁当自体が痛んでいたのか、食べ物がロボの体に合わなかったのか…
PSは腹を下す。
激しく下す。
そしてゲロなのか排泄物なのか（コンテには体液と書かれている）と一緒にニナモリを吐き出す。
でも体液自体は無色透明なのであんまり汚さは感じない。
表情が無いのに、腹を壊して悶え苦しんでいると言う様がありありと分かる作画はもの凄い。一見の価値有り。
トイレはあっちだと言われて　ド　　ド　ドドドと走る時の重量感！
屋上から落ちそうになって、ガクンッとなるあの動き！
どこをとっても最高です！
1話、しかも後半限りの出演なのが本当に惜しい。もっと出て欲しかったなぁ。
MMロボはデザイン、動き共に一級品なのでおすすめです。
悲しいのはどの本でもあんまり触れられていないところ。
何故だ…下品なシーンがあるから？それとも人間じゃ無いから？
ガイナックスは人外の需要にもっと気が付いて欲しいなぁ。
フリクリのメカのみの設定資料集とか出たら絶対に買うのに…

-漫画版のPSについて-
もはや別物だ！！と言える位全然違います。
姿も立ち位置も。
絵はウエダハジメが担当。
本編に出てくるような漫画を期待して買うとがっかりするので、気をつけましょう。
でもこれはこれでとても良い漫画です。
PSもカンチも可愛いです。
漫画版のPSはニナモリの思うがままに動くので、あまり自立型と言う感じはしません。
ドアが狭くて挟まっちゃってるとこや、ニナモリを腕（？）にのっけて電話を持っているシーンや、ぷわあ…と空に浮くシーン、うーんやっぱり可愛いなぁ。

筆者：ホでヴ